ここまで積み重ねてきた努力が水泡と化してしまう。そう思うと、無駄と分かっていてもなかなか簡単にそれを捨てられません。しかし、そこで無理やり前進し、無駄死にすれば本当に終わってしまいます。一旦退却して一からやり直せば遠回りはしてしまいますが、成功の可能性が残ります。しかしこれがなかなかどうして、「言うは易し、行うは難し」の極みです。
撤退する勇気
目の前に現れたとてつもなく高い壁。一生懸命生きていますと、この壁に幾度となく阻まれます。これに立ち向かい乗り越えていくには勇気が必要で、果敢に挑戦していかねば、そう簡単に乗り越えられません。
まず「乗り越えよう」と本気で決意すること、それ自体に大きな勇気が必要です。そして乗り越えるための努力を継続していくこと、これまた日々負けそうになる気持ちを抑えて、耐える力が必要です。
そんなやっとの思いで、ようやくたどり着いた場所から撤退しなければならない、と判断する勇気をみなさんはお持ちですか。
果敢に挑戦することにも勇気が必要です。しかし「撤退する」方が勇気が必要なのかもしれません。
現実から目を背けない
「いや、そんなことは出来るはずもない。こうなったら当たるも八卦当たらぬも八卦だ、清水の舞台から飛び降りる覚悟だ。勇気を持って当たれば問題なし!」
そして本当に空中分解。これは決して勇気などではなく、現実から目を逸らし、撤退から目を背けている臆病者の現実逃避にすぎません。だからこそ起きてしまうことです。こういう時こそ冷静な判断が必要です。
辛いけど勇気ある撤退を
有給で連休を取り、登りたかった海外の山へいざ。ところが当日の天気は最悪。[登るべきではない]という判断をすべき中、途中までは登ってみる。
ここで頭の中では「絶対に登るな」と判断しているが、これまでの経緯、有給を使ってここまで来たのに今更、という無念さ。この無念さに引っ張られて、ダメだと分かっていながら登ってしまう登山家がいない(ですよね?多分・・・)のと同じです。
釣りやスキーなど天候に左右されるモノは全て同じ理屈ですが、こういったことも後々笑いながら話せる日が来ます。
本当にダメだ、と思った時は撤退することも経験値のひとつ、と考え、勇気を持って撤退しましょう。そんな姿は決して格好悪くなどなく、ものすごくイケメンです。
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